データエンハンサーの戯言置き場

データサイエンティストを挫折した人がデータとアナリシスのエンハンスメントについて考える

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このページは初めての方に向けた自己紹介とその他諸々のページです。よしなに。




自己紹介

某インターネット企業にてデータアナリストを経てデータサイエンティストになれず、データエンハンサー(自称)、アナリシスエンハンサー(自称)をやっております。 ブログの内容は個人の意見・見解であり、所属組織の意見・見解とは異なる事があります。




データエンハンサーとは

自称です。

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マネージャーに求められるもの

新年度が始まって、組織編成の煽りを受けてマネージャーを首になったので少し振り返りがてら、マネージャーは何をしなければならないのかを少し考えてみる。

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1月、中途で新メンバーが入ってきて。某電機メーカーのシステム子会社から来た人なんだけど、「上司が求めてくることが全然違う」という事を言っていたんですね。

週報を毎週出してもらっていたのだけれど、タスク進捗箇条書きみたいな感じだったので、「そうじゃなくて、なぜそれをやろうとしてるのか、とか、何に困ってるか、とかそういう事を書いてほしい」と言ったんですよ。そしたら今まではむしろ「そんなものいらないから進捗だけ出せと言われていた」と。

これは僕を非難するという意味ではなく、むしろ聞いてくれるのが嬉しい、という意味で。

 

で、僕が4月にマネージャー退いて少しチーム編成が変わって後任がそこに着いたのでその話を聞いてみると、どちらかというと新マネージャーは進捗管理ちゃんとやりたいタイプで、僕とはスタイルが違うのがすでにこの1週間で明白に出ていたりして、面白いなあと思う次第。

この新マネージャーというのが僕の部下だったので、彼は僕にそういうマネジメントを求めていたんだろうな、と思うわけです。この新マネージャーと、前記の中途メンバーはそれぞれ僕に全然違うマネジメントを求めてたんだと思うんですよね。そりゃあ中間管理職、病むわ、と。

 

 

マネジメントスタイルって人それぞれだしそれでいいと思うんだけど、目的によってマネジメントスタイルは変えるべきだし、部下のタイプによっても上司のタイプによっても変わるべきなのだろうなあと思うわけです。

 

たとえば細かい進捗管理をするべきか、という手法一つ取っても。人月で大規模なチームで動いている人たちは細かく管理したほうが良いと思うんですよね。足並み揃えながらやらないといけないから。

 

でも一方で僕がそれをやらなかったのはクリエイティブな働きを求めていたから。単なる業務を回す仕事ではなくて、新しいアイデアを生み出す部分を求めていたからで、こういう仕事には進捗管理したところでアイデア出ないと無意味なんですよね。

それよりは会話して議論して、という回数を増やす方をやるべき、という志向。

 

もう一つは、細かい進捗管理ってメンバーが信頼できるなら必要ないと思っていたから。別にいちいち管理しなくても、別にサボったりするメンバーじゃないし、という。席は近いし会話はしてるから問題が発生したらまあわかるし。

 

逆に言うと、業務管理屋の下にいるとクリエイティブな人材は育たないと思ってもいて。自由に仕事できる環境を与えて干渉しすぎずに、困ったときだけ手を差し伸べるスタイルがいいかな、と。

 

前に広告代理店の働き方の本を紹介したけれど。これが全く業務管理をしない働き方なんですよね。こういう働き方のほうがクリエイティブな人間が生まれるだろうと。

 

 

なんて事を考えながら、改めてマネージャーから退いてみるとそれはそれで発見があるなあなんてことを考えている今日この頃。

AEAES:AIDMA、AISASの通じない世界の購買行動モデル考えてみた

なんか数日前に図らずとも珍しくちょいバズみたいになってしまったのだけど、ブログにもストックしておこうと思う。

 

 

 

これは数年前のad techで聞いたコカ・コーラの話と、先日講演を聞いた某飲食業の話が同じことを言ってたので面白いねってだけの話なんですけど。

どちらも共通して、TVで認知→Webで刈り取りというよく代理店が提案してくる手法を使っていなくて、むしろPR→SNS→TVの順で、TVを最後に持ってくるんですよね。

 

最近は戦略PRというのがなんか流行りみたいですけど、まあ流行ってるよねって言って終わらせるのは簡単で。むしろなんで流行ってるのかとかをちゃんと考えていくと広告屋としてはなかなか難しい局面だなあと思うわけです。私は広告屋なんですけど。 

 

たぶん一昔前だったらTVで一気に垂直立ち上げ!みたいのが活きたのだと思うんだけど。そしてそういう手法が消えたわけじゃないとも思うのだけど。例えばPayPayは場を温める前に広告も販促も同時に一気に立ち上げてたし。けど、多くの商品では方法を変えたほうがいい部分があるなぁと思うんですよね。

 

あえてAIDMAとかAISASに対抗して書くなら、AEAESとかだろうか。

Attention (認知)

Expectation (期待)

Action (行動)

Emotion (感動)

Share (共有)

 

このモデルの肝は、Interestという比較的弱い言葉ではなく、Expectationというもっと強くて、未来志向の言葉を使っているところ。ただ興味を持たせるだけだと消費財とか相手には弱くて、一回買ってみたい、一回試してみたいという期待感を煽らないといけない。当然だけど商品は一回買ってみようと思うくらいの価格帯である必要があるし、一回試してみようと思えるくらい各チャネル上での施策も練らなければいけない。

 

もう一つは、なんでもかんでもShareしてくれるほど甘くなくなっているので、Emotionという言葉を挟んでいること。いかに買ったユーザーの心を揺さぶるか。エモいという若者言葉が取り沙汰されて久しいので敢えて入れてるところもある。ついついShareしたくなるようなパッケージデザインだったり、体験が必要。

 

マクドナルドの件で言うと、例えば10個に1個だけパッケージが違う商品を出していたり、PayPay も10人に1人のくじが当たった人はどんどんシェアしていた。ハートのピノとかみんなガンガンシェアしてますよね。

 

で、もう少し商材との相性を深堀していくと。

 

例えばPayPayがそうだけど、ネットワーク外部性が効くタイプの新規サービスは一気に垂直立ち上げが重要なんだと思う。加盟店もユーザーも一気に増やさないと、あまり流行ってない感が先に出てしまって競合に取られてしまう。現に、Suica以降の後発が全く覇権を取れていないのがこの領域だったり。だからこそPayPayのやり方は広げ方としてとても正しいと思っている。

 

逆に、マクドナルドとかコカ・コーラみたいな、ある程度知名度があって販売前に話題が作れる商品は垂直立ち上げよりもバズで温める手法が効く。AIDMAとかAISASだと不十分なのはこういうブランドの、特に新商品だったり販促キャンペーンだったり、イベントみたいなものについて。

 

イベントとかは特にそうで、つい今週も僕はライブのチケットを取りそびれたのだけれど、当日にいくらバズっても遅いんですよね。だからこそ、事前に如何に話題を作れるかが鍵になる。戦略PRが生きるのはこの領域。

 

それから、手法レベルでShareについて補足しておくと。きっちりShareされるコンテンツさえ作り出せたら、あとはTVのニュースとか大手メディアは勝手に取り上げてくれるんですよね。だから、Attentionを目的とした広告はやらなくても良くなる。

 

逆に言うと、いかにShareされるコンテンツを社内で生み出せるか、というセンスはかなり鍵になるところで、そういうクリエイター人材の需要はどんとん高まるのではないかと。広告打つだけならどんどん自動化されてくしね。

 

このあたりの手法で面白いと思っているのはもう一つ、アーリーアダプターまではマス広告無しで到達できるのではないかという話。というか仮説。

 

あくまで最後のShareをする人、そのShareを見る人は商品のアーリーアダプターに過ぎなくて。話題になったあとテレビが取り上げるかどうか、というのがキャズムを超えられるかどうかの指標として使えそうだなと思ってること。逆に、取り上げられないキャンペーンやイベントを切ることもできそうだな、と。

 

とまあ色々書いてはみたものの、クリエイティブが絡んでくる以上、数撃ちゃ当たる作戦を取るしか方法がないのも事実だと思うので。とにかく実験をたくさんして知見をたくさんためながらやるしかないのですけどね。

 

なんかあんまりきれいにまとまらなかったんだけど、この辺はもう少し整理して深掘りして考える価値があるなあ。

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社会人の勉強は生活習慣のデザインから。

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新社会人が入ってきて、キラキラした感じになってますね。

 

新社会人も、最初のうちはみんなモチベーション高く入ってくるのだけれど。実際に仕事を始めてしばらくすると、周囲を見ながら自分のスキルので至らなさに追われる人が結構いるみたいなんですよね。で、決まって「勉強しなきゃなあ」とかって言葉は言うけどなかなか行動に移せない。わかっちゃいるけどできない。なぜできないのか、どうしたらできるようになるのか、という話。

 

学生時代って、そこそこの大学出てる人だと一日何時間も勉強してたはずなのに、社会人になると途端にできなくなるんですよね。もしかしたら大学時代に徐々にできなくなっていったのかもしれないし、大学時代はできていたのかもしれないけれども。社会人になってからのほうが勉強の継続は圧倒的に難しくなる。

 

この理由はシンプルで、学校に所属していれば勉強が強制されるけど、社会人になると誰も強制してくれないから。強制されないならば自分で強制するしかないという、ただそれだけの話なのだけれど。じゃあどうやって自分を強制していくのか。

 

 

勉強をする上では何時間したか、よりも、何日継続したか、の方がKPIとしては大事だと思っているのだけれど。その方が長期スパンで成果がちゃんと出るから。継続するということは、生活リズムとか生活スタイルの方に手を入れていかなければいけないんだよね。

 

勉強するということを、特別な行為ではなくて日常の行動にしなければいけない。これはダイエットでもなんでもそうだと思うのだけれど、生活リズムを変えるには単なる意識付けというか、やる気とかモチベーションだけではやっていけない。生活そのものをデザインしていかないといけない

 

ここから先は人によって変わるのだけれど、たとえば毎週月曜と木曜は勉強する、と決めてやりきれる人ってそんなに多くないんじゃないかな、と思うんですよね。

 

たとえば、月曜に飲み会が入るとそこから次の木曜にはもう継続できなくなってしまうとか。毎朝5分、と決めたのに2日連続で寝坊したら続かなくなるとか。定期的な実施って一度糸が切れちゃうとそこから続かなくなっちゃうんだよね。少なくとも僕の場合は。

 

ということでここからは僕が実践してる手法の話。

 

僕が重視しているのは、短期スパンで続かなくてもいいけど長期スパンで続けること、自分の作れる時間を適切に把握すること。

 

とくに後者は結構大事だな、と思ってるんだけど。1日1時間、週に7時間勉強しましょうっていうとなんか頑張ればできそうな気がしてくるんだけど、実際やってみると社会人の1日1時間ってめちゃくちゃしんどいんですよね。いや、できる人なら別にいいんですよ。できる人はお帰りください。

 

この1日1時間ならできるのか、できないのかをきっちり計測してデータ化していくのは生活をデザインする上ではけっこう大事ですね。時間は測るのが簡単なので、まずKPIを時間で置く。僕が具体的にやってるのは、Googleスプレッドシートに30分単位の枠つけて、30分やったら青く塗る、という方法。

 

方法はなんでもいいんだけど、カレンダーとか手帳みたいな日付がきっちり書かれているものを几帳面に日記みたいに使うと、隙間がどんどん空いてくのであまり良くないとは思ってて。3回分間が空くともう糸が切れちゃうんですよね。なので、カレンダー使うなら365日分を一日ずつ記録していくのが良いと思う。4/1分が4/5になっても終わってなければまず4/1分をちゃんと終わらせて4/1の欄に記録するという使い方。カレンダーと言うよりは365個枠があるノートとして使う。

 

で、勉強するのが重要なのではなく、記録をつけることを是とする。レコーディングダイエットと同じ理屈。まずはちゃんと記録を取る。サイト改善するときにはまずアクセス解析を入れる。工場改善するときにはまず生産性を数値化する。それと一緒で、データの可視化は改善の初歩。

 

これで記録を取ると、自分が如何に普段の学習時間を取れないかがわかるので、実際にとったデータを元に、少ない時間を何に充てるかを考えていく。優先順位がつけられるようになる。

 

もう一つ、重要なのはデータを記録する、見ることを継続すること。これは狙ってやったわけではなくてたまたまその方法を見つけただけなのだけれども、ひとつ工夫があって、それは趣味の記録も同じスプレッドシートで管理すること。

 

僕の場合は、1日一冊漫画を読む、7日に1本映画を見る、とかを決めて同じスプレッドシートで管理していて。漫画を1冊読むと青いセルが1つ増えて、映画を見ると青いセルが7個増える。

趣味の記録を同時に管理するメリットは2つあって、一つは遊びすぎないように自分を律することができる。勉強は量を増やすためにデータをとる、遊びはやりすぎないようにデータを取る。

もう一つは、遊びの時間を記録することによってこの管理表を見る習慣がつく。特に、漫画を読む、くらいサクッとできる遊びを入れることで、見る回数が劇的に増える。これは狙って入れたわけではないんだけど、結構大きな効果があった。

 

 

ということで、まとめておくと。

  • 勉強したいと思ったら生活習慣のデザインをしよう
  • まずどのくらい時間を取れるのかデータ化するところから始めよう
  • データを見る、記録することだけを日常の中に組み込むところから始めよう

 

といった感じですかね。方法論は各自で考えればいいと思うんだけど、継続のハードルはできる限り下げたほうがよいと思うんですよ。勉強を継続するのしんどいんだけど、データを記録する、見るというだけなら15秒で終わる。というか15秒で終わるレベルまで下げないと続かない。

 

1日15秒ですら、毎日継続するの結構しんどいですよ。だからこそ、生活の中にどう組み込んでいくかが重要。何が組み込めて何が組み込めないのか、自分の生活をよく理解しないとできないんですよね。

 

ということであまり書かない気がする自分との戦い方の話でした。