データエンハンサーの戯言置き場

データサイエンティストを挫折した人がデータとアナリシスのエンハンスメントについて考える

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自己紹介

某インターネット企業にてデータアナリストを経てデータサイエンティストになれず、データエンハンサー(自称)、アナリシスエンハンサー(自称)をやっております。 ブログの内容は個人の意見・見解であり、所属組織の意見・見解とは異なる事があります。




データエンハンサーとは

自称です。

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【読書記録】ビジョナリー・カンパニー

 

ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則

ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則

 

 古典。

 

古典というには新しいかもしれないけど決して最近の本というわけではないかな。2週間かかりました、読むのに。

 

古典といえるくらい古い本だと思うんだけど、古さを感じさせない普遍性がありますね。一点だけ、古さを挙げるとするならモトローラがまだ元気だった頃の本、というあたりでしょうか。英語原書の割には読みやすくて(というかドラッカーが読みにくいだけかもだけど)割とすんなり頭に入ってきますね。

 

「ビジョナリー・カンパニー」とは何か、どういう企業か、というのを、経営者にアンケートした結果を元に分析対象企業を選定し、多面的に分析している本。この分析自体もとても科学的で、分析方法自体が勉強になる感じ。最後の付録のところでちゃんと、今回の分析における不確かな点まで書かれていて、さすがの完成度。美しい。

 

読んでて腑に落ちたというか、気になった部分は、これはあくまでビジョナリー「カンパニー」の分析であって、個人の成功などはその変数に過ぎない、という事。あくまで会社がビジョナリーであり、社会的意義を全うし、好業績であり続けるためにはどうあるべきか、という分析であって、個人の生活や成功などは必ずしもそこに相関があるわけではない、ということ。

ワンマン経営者は、本人は成功するかもしれないが、その経営者が引退した後に会社が衰退していく、というのは物語としてありがちだけど。その要因が、組織づくりや会社の仕組み作りの部分にある、というのはとても納得感が高い。

 

個人的には、今いる会社の経営陣はこういうことを考えてるのか、というのがとてもよくわかったので、今後はちょっと違った気持ちで仕事をできそうです。経営陣の発するメッセージの受け取り方が全然違ったものになりそう。

 

今後も何度か読み返そうと思います。そのうち。きっと。せっかく買ったし。

【視聴記録】インド・オブ・ザ・デッド

 

話題になってた これを見ましたよ。こんなに緊張感のないゾンビ映画初めて見ましたよ。主要メンバーの一人がどう見てもムロツヨシでした。インド映画見たのも初でしたが結構演出もちゃんとしていて、面白かったです。

 

ゾンビ系終末モノにありがちな要素を一通り詰め込んで、ゾンビの設定(生態?)を「映画でみた」で片付けるメタな表現とかでコミカルさを演出したりしつつ、挙句の果てにはグローバル化だ、と片付けちゃう感じですね。

 

最初1時間くらいゾンビ出てこないので、結構退屈な感じもありました。ありがちドタバタラブコメ、って感じ。前半は。後半急にロシア人が出てきてゾンビが出てきて、全く別の映画に変わる感。一貫してコメディなんだけど、後半に新キャラ投入することで、前半と後半で別の物語のように進行させたのはわざとだろうな。

 

なんか、初めて見るタイプの映画だった。見た後、時間を浪費した!って気分になれる、良い映画です。

 

 

【視聴記録】イヴの時間

 

「イヴの時間 劇場版」 [Blu-ray]

「イヴの時間 劇場版」 [Blu-ray]

 

 はい。3連休中に見たのでたまにはこんなものも記録に残しておきます。huluで見ました。ありました。

SFです。原作は何か、短編のOVAなのかな。

 

SFっていくつかベタなパターンあると思うんですけど、ミリタリーSFとか、終末ものとか、宇宙探検モノとかタイムスリップものとか・・・。ETとかはこういうパターンに当てはまらない、「宇宙人とのドラマ」がテーマになってるわけだけど、このイヴの時間はそんな感じのちょっとベタから外した、「アンドロイドとのドラマ」の作品。

 

ロボットが人間と同じレベルの頭脳を持つ未来にはかならず、「ロボットの人権」に関する問題は出てくる事はまぁ間違い無いと思うんですけれど。クジラだの何だのの動物ですら問題になるわけですし。そのロボットの人権といいますか、そういうものがテーマになっております。

 

人間の命令を聞くことしか、「法律的に」許されていない(≒倫理的に許されていない)ロボットが、その命令から外れて感情を持った時に、人間はどうするのか、というのがテーマ。

大きな事件が起こるというわけでもないんだけど、ロボットに対して必要以上の愛着を持ってしまった人間に「ドリ系」という蔑称を与えてみたり、普段日常的に使うアンドロイドよりちょっと古い、AIの質が低いアンドロイドを出してみたり。

そういう規定された世界観と、そこで起こる小さな矛盾の中で人間とアンドロイドの感情が揺れ動いていくような、そういう作品。

 

物語の大半が「イヴの時間」という名前の喫茶店のシーンなので、ちょっと物足りない人には物足りないかも。あと、終わり方が雑というか、フラグ立てるだけ立てて続編期待させておいて続編が無いという感じなので気持ち悪さはあるけれども。

それを抜きにしても、この、恐らくシンギュラリティ後に実際起こりうる世界を描いたものとしてはよく出来てるんじゃないかなーと思いました。

 

結構好きです。