何となく脳汁を垂れ流す

データサイエンティストにはなれなかったよ

【読書記録】統計思考の世界 ~曼荼羅で読み解くデータ解析の基礎

 

統計思考の世界 ~曼荼羅で読み解くデータ解析の基礎

統計思考の世界 ~曼荼羅で読み解くデータ解析の基礎

 

 はいお久しぶりです。

これを読む前に別の本も一冊読んでたのですがなんかあんまり書くネタ思いつかなかったので飛ばしてこっちです。

 

タイトルから分かる通り、統計の本。どちらかというと、統計ネタの読み物系かなあと思ったのだけど(数式ほとんど無いタイプの本だと思って買った)中盤くらいから数式はちょいちょい。

サブタイトルの統計曼荼羅というのは要するに統計にまつわるいろいろな手法を一枚の紙に関係性を可視化するとこんな感じになりますよねっていう、そういう表現の仕方。そういう統計手法があるわけではない。

 

統計知識ゼロから読むと多分しんどいと思う。基礎的な統計手法をなんとなく計算方法くらいは理解しているところからスタートすると、その計算はそもそもどういう意味があったのか、というのがかなり丁寧に説明されているので理解が進むと思う。

いわゆる統計学の教科書みたいなのって、数式の導出だったり計算方法が中心なので、それが現実世界でどういう意味があるのかっておざなりになりがちだと思うんだけど、そこの説明がかなり厚めにされている。

 

意味的な部分が厚めになっている分、初学者が理解を深めるのには向いているけど、ある程度中~上級者にはよく見知った手法のことしか書かれていないので物足りないかもしれない。

 

 ↑この辺のレベルとかが問題なく理解できる人には不要かな。

 

逆に、このレベル読んでて結局なんの計算してるのかよくわからなくなってきたら、戻ってくる本、という位置づけくらいにしておくと良いかもしれない。

 

個人的には、今まで数式としてしか捉えられていなかった統計の世界が、初めて意味的に解説されている本に出会えた気がするので読んで良かったです。

【読書記録】OKR シリコンバレー式で大胆な目標を達成する方法

 

OKR(オーケーアール) シリコンバレー式で大胆な目標を達成する方法

OKR(オーケーアール) シリコンバレー式で大胆な目標を達成する方法

 

 ようやく読みました。

目標管理を上手にやるための本。

 

結構ありがちじゃないかと思うんですよ。目標は立てるけど追わない、とか。目標が単なる目安になってて達成できもしない売上目標が希望的観測で立てられて、結局誰も達成できると思ってない、とか。そういう無意味な目標管理から脱するための本として有効。

 

そもそも目標、というのがなんのために立てられるのかがよくわからなくなってるケースは結構あるはずで。ちゃんと考えると、共通意識を持ってメンバーが鼓舞されるような目標が立てられるべきなんだけど、そうなっていないケースというのはものすごく多いのだと思う。期初に立てるだけ立てて、期末に形式だけ振り返る、みたいな。それって目標として機能してないですよね。

 

そういう無意味な目標管理から脱する方法として、めちゃくちゃ実践的で意味があることがハウツーレベルで書いてあって、しかもかなり理にかなっている。思想としてもすごく理に適っているし、実際に名だたる企業で導入されて実績を上げていたりもする。

 

そういう意味で、ここまでわかりやすくノウハウ化されていてすぐに実践でき、かつ思想的というか、抽象的な概念のところから解説している本というのはすごく珍しい気がする。

とりあえず弊社は期の変わり目ということもあって10月以降の目標を考え始めているのだけれど、これを読んで身近なところでは早速実践しはじめてたりします。

 

読んでおいてとても良かった本。

意識高い系の人カタカナ語多すぎ問題

定期的に巡ってくるこの手の話題。特に貼り付けたりはしないんだけど、定期的に話題になりますよね、なんでもカタカナにしやがって、的なツイートとか。それに対する個人的な見解。

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ビジネスの場でよく使われるカタカナ語

liginc.co.jp

こんなまとめができるくらいには頻出するこの話題。基本的にTwitterなんかだと、

  • わかりにくい
  • かっこつけすぎ
  • 日本語でいいじゃん

とかって、どちらかというと否定的な意味合いで用いられることが多いと思います。

けど、個人的には言葉の使われ方にはある程度の必然性があると思っていて、まあカッコつけたい気持ちもなくは無いんだろうけど、だからといって全部否定するのはちょっと違うよな、と思っていたりする。

 

そもそもニュアンスが違う

先日見たツイートから例を出すと

  • ナレッジ ⇔ 知識
  • コンバージョン ⇔ 成果

あたり。

結構この辺の言葉は日本語でうまいことニュアンスが出せなかったりするんですよね。

「知識」という言葉はどちらかというと、個人の頭の中に蓄積されていくものであるのだけれど、「ナレッジ/Knowkedge」という言葉は一昔前に「ナレッジベース」なんて言葉が流行ったけど、どちらかというと組織や集団に蓄積されたものも含めて「ナレッジ」と呼ぶことができる。

ノウハウは「知識」というよりも「ナレッジ」の方がしっくりくるかなあ、とか。

 

コンバージョンも、成果というよりはあくまで転換点、何かが変化した瞬間を本来意味するので必ずしも「成果」を意味するわけではないんですよね。成果になるまでの途中段階にも使える概念。通販業界なんかだとコンバージョン=成果=売上が上がること、でほぼイコールなんだけど、かならずしもそういう使われ方がしないことも多い。

そういう意味で、いろいろな業界で共通の用語として「コンバージョン」がしっくりきてそのまま使われている。

 

こういうニュアンスの違いの最たるものが

  • マネジメント ⇔ 管理

だと思っているのだけれど。

 

「管理」という言葉は物事が変化しないようにする、という意味合いが強くて、例えば「物品を管理する」といえばなくならないようにする、程度の意味しかないし、「従業員を管理する」といえばサボらないように監視する、という程度の意味にしかならない。

一方で「従業員をマネジメントする」というと、ただ監視するのではなく、従業員の能力を最大限に発揮させて最大の成果を目指していく、くらいの意味になってくる。

 

管理とマネジメントの違い|アチーブメントHRソリューションズ

こんなのも見つけた。

 

辞書的にただ翻訳しただけだと、このあたりのニュアンスが伝わらないので、ただ翻訳するのではなく、そもそもマネジメントは旧来の管理とは違う概念なんだ、という意味であまり翻訳されていなかったりするのですよね。

 

逆パターンも忘れてはいけない

  • KAIZEN ⇔ improvement

とかね。KAIZEN(改善)という言葉は結構英語でも浸透していて、これはトヨタ生産方式が一世を風靡していた頃の名残だけれど。トヨタ方式に代表されるように、英語のKAIZENという言葉にはただ良くするだけではなく、良く"し続ける"、"繰り返し"良くする、という意味が含まれている。

これは英語にトヨタの改善活動のような概念が存在しなかったから、KAIZENという単語を輸入して使ったほうが新しい概念である、ということが理解されやすかった。

 

(一方日本語の改善には"し続ける"という意味がないので「PDCAを回す」という言葉が使われる)

 

言葉の意味は変化する

言葉の意味、ニュアンスというのは時代とともに変化するものであって、それは日本語でも英語でも同じ。日本語⇔外国語の対訳が大量に作られたのは明治初期の大翻訳時代あたりだと理解しているのだけれど。この頃から100年以上も経っている対訳というのもたくさんあって、当然その100年の中で変化してきた言葉のニュアンスも存在する。

 

で、その変化というのは当然、日本語の変化と外国語の変化が同時に同様に起こる、なんてことはなくて、大抵はどちらかだけで変化する。あるいは双方で変化するけど全然違う変化になる。

なので、翻訳当時はニュアンスとしても間違っていなかったけど、現代では変わってきている、というようなことはそう珍しくないだろうと思う。

 

なぜビジネスの場でばかりこの現象が蔓延するのか

答えは1つで、諸外国、特にアメリカのほうがビジネスに対する考え方が進んでいるから、だと思います。

当然、日本で生まれた概念というのは日本語になっているはずなんですよ。日本では上の「KAIZEN」もそうだけど、「GENBA(現場)」という言葉も、現場を重視する日本ならではの概念として輸出されていたりする。

けど、それ以上に輸入する量が特にここ20年は圧倒的に多いので結果としてカタカナ語が蔓延していく現象が起こるのではないかな、と。

 

カタカナ語との向き合い方

ということで。そもそも対訳すればいいじゃん、とか日本人なんだから日本語使え!とかいいう単純な話じゃなかったりするんですよ。

テレビもラジオもパソコンもスマホも日本語にならないのは、もともと日本に無いものだからですね。

 

だからこそ、わかりにくいと思ったらその言葉がどうして対訳されないのか、というのはちゃんと確認してみると良いよね。

「『コンバージョン』って『成果』のことですか?」

って。

 

大抵の場合この手の言葉を輸入する人というのは、当然英語で仕事をしていて、自然と英語と日本語のしっくり来る言葉を選択するようになっていくはずであって。その誰かがなんとなく選んだ言葉が、日本語よりなんとなくしっくり来るから、あるいは短く意味が伝わるからこそ使う人が増えていくわけです。

単なるかっこつけよりは、ある程度機能性を持って変化していることの方が多いと思うんですよね。

 

試しに、わかりやすいところで

  • 会議
  • ミーティング

のそれぞれで画像検索とかしてみると良いですよ。全然ニュアンス違うから。

 

本当に無能な人間がかっこつけて使ってる場合も多々あるけどね。そうじゃないことも結構あるよ。と。

ということで、あんまりカタカナ語うざいとか言わないで、言葉の意味をちゃんと理解しようとしてみるのも良いと思いますよ。