街の老化。
正月なんでね。実家に帰るわけですよ。
28年前から、7−8年前まで、20年ほど住んでいた家なんだけど。
丁度バブルの頃に開発された地域ですね。
当時はまぁ開発したばかりの地域で周りは全部新築の住宅。
路線も拡張計画があり、子供が沢山いて、駅前にはそれなりに商店街があったわけです。
それが今やシャッター街と化し、駅前にはスーパーが一つ。商店街の店はもう半分もなく、子供の数も1/3。
バブルが弾けたせい、空白の20年のせい、で片付けるのは簡単なんだけどね。
なんか、ふとおもったんです。
「あぁ、街も人とともに老化していくのだ」と。
新規開発された郊外の街って、新築の戸建てを、ファミリー向けに売り出すわけじゃないですか。
そうするとさ、当然そこに住むのって、これから子育てをしようという家族が対象だと思うんですよ。
小学生未満くらいの子供がいる家庭。
ある程度育っちゃうと転校だなんだって、結構負担あるから、その前に。
そういう地域って当然子育てがそこで行われて20年くらい経つと子どもたちは巣立っていくわけです。
20年後には子供がどんどんいなくなり、残るの50代以降の親世代と老人だけ。
あっという間に高齢地域になっていく。
当然のように人口、とくに若い人が減ると、その地域での消費は減るので、
いくつもの店が潰れ、残った人たちはそれ以外の場所での買い物を余儀なくされる、と。
これってきっとどんな地域でも一気に開発すると起こりうる現象なのだろうなぁと。
これを避ける為には開発をし続けるしかないんだけど当然どこかで土地に限界が来るので、
どこかでその地域の成長は終わり、衰退していく。
大半の地域はそこを再開発するよりも、空いている土地を探して再開発する方が低コストなので、
成長の終わった地域はゆるやかに見捨てられる。
まぁ当然といえば当然の話で、
きっとバブルの崩壊と失われた20年はこの老化を少し早めたのだろう。
これから続く人口オーナスも、この老化を止める事はないのだと思う。
街が老化すると、きっと店は減るので買い物が不便になり、
車で遠出をせざるを得なくなる。残っている老人が、だよ。
街の診療所とかは小児科の割合が減って老人の割合が増えるのできっとそんなに変わらないのだろう。
でも、そこの開業医が老化と共に廃業すれば、その地域の医療がどうなるかはわからない。
交通サービスはどうなるんだろう、老人向けに税金使って安いサービスが増えるのだろうか。
橋下大阪であんだけ話題になったのに?
父に聞いてみたんですよね。この家に70過ぎても住み続けるのか、と。
「俺たちはしょうがないから住み続けるしかないんだよ」という回答が返って来まして。
"しょうがない"という言葉に、何かモヤッとした気持ちになったのでした。
ということで、
まぁ何が言いたいかって、
家を買うのはリスクが高いなぁと思っていて人生設計に悩んでいるというお話でした。
おまけ。
それでもまぁ庭付きの家で子育て、プライスレス。
という気持ちもわかるんだけどね。
おまけ2。
もちろんシャッター街の原因に郊外のイ○ンモールが需要を吸い取っているという側面もありますが、逆にイ○ンに行くのは駅前の商店街がどうしようもなくなったから余計に加速するというのもありニワトリ卵だなぁと思ってます。