【読書記録】統計思考の世界 ~曼荼羅で読み解くデータ解析の基礎
はいお久しぶりです。
これを読む前に別の本も一冊読んでたのですがなんかあんまり書くネタ思いつかなかったので飛ばしてこっちです。
タイトルから分かる通り、統計の本。どちらかというと、統計ネタの読み物系かなあと思ったのだけど(数式ほとんど無いタイプの本だと思って買った)中盤くらいから数式はちょいちょい。
サブタイトルの統計曼荼羅というのは要するに統計にまつわるいろいろな手法を一枚の紙に関係性を可視化するとこんな感じになりますよねっていう、そういう表現の仕方。そういう統計手法があるわけではない。
統計知識ゼロから読むと多分しんどいと思う。基礎的な統計手法をなんとなく計算方法くらいは理解しているところからスタートすると、その計算はそもそもどういう意味があったのか、というのがかなり丁寧に説明されているので理解が進むと思う。
いわゆる統計学の教科書みたいなのって、数式の導出だったり計算方法が中心なので、それが現実世界でどういう意味があるのかっておざなりになりがちだと思うんだけど、そこの説明がかなり厚めにされている。
意味的な部分が厚めになっている分、初学者が理解を深めるのには向いているけど、ある程度中~上級者にはよく見知った手法のことしか書かれていないので物足りないかもしれない。
データ解析のための統計モデリング入門――一般化線形モデル・階層ベイズモデル・MCMC (確率と情報の科学)
- 作者: 久保拓弥
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2012/05/19
- メディア: 単行本
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↑この辺のレベルとかが問題なく理解できる人には不要かな。
逆に、このレベル読んでて結局なんの計算してるのかよくわからなくなってきたら、戻ってくる本、という位置づけくらいにしておくと良いかもしれない。
個人的には、今まで数式としてしか捉えられていなかった統計の世界が、初めて意味的に解説されている本に出会えた気がするので読んで良かったです。