【読書記録】銀行はこれからどうなるのか
2018年1冊目。
10月くらいから銀行に関わる仕事をしているのだけれど。銀行ビジネスってあんましっくり来てなかったので、とりあえず1冊なんか読もうと思って引いたのがこれ。結果的には、これを1冊目に引いたのは正解だったと思う。
著者は証券系のアナリスト。アナリスト的な視点で、銀行を分析しつつ、将来の銀行のあるべき姿について語っている。証券系アナリストの視点なので、ちゃんと財務諸表を読み込んで分析するところからやっているのが結構良い。地に足の着いた感じで。
個人的には、銀行の人からばらばらと聞いていた内情とか、市場環境とか、課題感みたいなものが、この本を読んだことによって1本の線が繋がったというか、一本ちゃんと筋が通ったというか、柱が立ったようなイメージ。やっぱりちゃんとまとまって整理された情報を得ておくのは有用ですね。
結構いろいろな視点でこまかく分析されていて、地銀とメガバンの環境の違いとか、銀行だけじゃなくテック系企業の進出とか、そういう部分もちゃんと言及されていて。自分が今後何をしていかなければいけないのか、それはなぜなのか、というところで腑に落ちてくるような感覚があったのは収穫でした。
若干物足りなかったのは、もう少し、銀行の内部の人が何を考えているのか、という生の声が全くなかったところかな。まあこの本に求めるというよりは他のところを探さないとな、って感じ。肩書付いた人よりも、現場の下っ端の声をちゃんと聞きたいんだけど良い情報ソースあるかねえ。
誰におすすめしたら良いのかはわからないけど、結構個人的には役に立った本でした。