【読書記録】ビジョナリー・カンパニー
- 作者: ジム・コリンズ,ジェリー・I.ポラス,山岡洋一
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 1995/09/26
- メディア: 単行本
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古典。
古典というには新しいかもしれないけど決して最近の本というわけではないかな。2週間かかりました、読むのに。
古典といえるくらい古い本だと思うんだけど、古さを感じさせない普遍性がありますね。一点だけ、古さを挙げるとするならモトローラがまだ元気だった頃の本、というあたりでしょうか。英語原書の割には読みやすくて(というかドラッカーが読みにくいだけかもだけど)割とすんなり頭に入ってきますね。
「ビジョナリー・カンパニー」とは何か、どういう企業か、というのを、経営者にアンケートした結果を元に分析対象企業を選定し、多面的に分析している本。この分析自体もとても科学的で、分析方法自体が勉強になる感じ。最後の付録のところでちゃんと、今回の分析における不確かな点まで書かれていて、さすがの完成度。美しい。
読んでて腑に落ちたというか、気になった部分は、これはあくまでビジョナリー「カンパニー」の分析であって、個人の成功などはその変数に過ぎない、という事。あくまで会社がビジョナリーであり、社会的意義を全うし、好業績であり続けるためにはどうあるべきか、という分析であって、個人の生活や成功などは必ずしもそこに相関があるわけではない、ということ。
ワンマン経営者は、本人は成功するかもしれないが、その経営者が引退した後に会社が衰退していく、というのは物語としてありがちだけど。その要因が、組織づくりや会社の仕組み作りの部分にある、というのはとても納得感が高い。
個人的には、今いる会社の経営陣はこういうことを考えてるのか、というのがとてもよくわかったので、今後はちょっと違った気持ちで仕事をできそうです。経営陣の発するメッセージの受け取り方が全然違ったものになりそう。
今後も何度か読み返そうと思います。そのうち。きっと。せっかく買ったし。