データエンハンサーの戯言置き場

データサイエンティストを挫折した人がデータとアナリシスのエンハンスメントについて考える

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自己紹介

某インターネット企業にてデータアナリストを経てデータサイエンティストになれず、データエンハンサー(自称)、アナリシスエンハンサー(自称)をやっております。 ブログの内容は個人の意見・見解であり、所属組織の意見・見解とは異なる事があります。




データエンハンサーとは

自称です。

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社会人の勉強は生活習慣のデザインから。

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新社会人が入ってきて、キラキラした感じになってますね。

 

新社会人も、最初のうちはみんなモチベーション高く入ってくるのだけれど。実際に仕事を始めてしばらくすると、周囲を見ながら自分のスキルので至らなさに追われる人が結構いるみたいなんですよね。で、決まって「勉強しなきゃなあ」とかって言葉は言うけどなかなか行動に移せない。わかっちゃいるけどできない。なぜできないのか、どうしたらできるようになるのか、という話。

 

学生時代って、そこそこの大学出てる人だと一日何時間も勉強してたはずなのに、社会人になると途端にできなくなるんですよね。もしかしたら大学時代に徐々にできなくなっていったのかもしれないし、大学時代はできていたのかもしれないけれども。社会人になってからのほうが勉強の継続は圧倒的に難しくなる。

 

この理由はシンプルで、学校に所属していれば勉強が強制されるけど、社会人になると誰も強制してくれないから。強制されないならば自分で強制するしかないという、ただそれだけの話なのだけれど。じゃあどうやって自分を強制していくのか。

 

 

勉強をする上では何時間したか、よりも、何日継続したか、の方がKPIとしては大事だと思っているのだけれど。その方が長期スパンで成果がちゃんと出るから。継続するということは、生活リズムとか生活スタイルの方に手を入れていかなければいけないんだよね。

 

勉強するということを、特別な行為ではなくて日常の行動にしなければいけない。これはダイエットでもなんでもそうだと思うのだけれど、生活リズムを変えるには単なる意識付けというか、やる気とかモチベーションだけではやっていけない。生活そのものをデザインしていかないといけない

 

ここから先は人によって変わるのだけれど、たとえば毎週月曜と木曜は勉強する、と決めてやりきれる人ってそんなに多くないんじゃないかな、と思うんですよね。

 

たとえば、月曜に飲み会が入るとそこから次の木曜にはもう継続できなくなってしまうとか。毎朝5分、と決めたのに2日連続で寝坊したら続かなくなるとか。定期的な実施って一度糸が切れちゃうとそこから続かなくなっちゃうんだよね。少なくとも僕の場合は。

 

ということでここからは僕が実践してる手法の話。

 

僕が重視しているのは、短期スパンで続かなくてもいいけど長期スパンで続けること、自分の作れる時間を適切に把握すること。

 

とくに後者は結構大事だな、と思ってるんだけど。1日1時間、週に7時間勉強しましょうっていうとなんか頑張ればできそうな気がしてくるんだけど、実際やってみると社会人の1日1時間ってめちゃくちゃしんどいんですよね。いや、できる人なら別にいいんですよ。できる人はお帰りください。

 

この1日1時間ならできるのか、できないのかをきっちり計測してデータ化していくのは生活をデザインする上ではけっこう大事ですね。時間は測るのが簡単なので、まずKPIを時間で置く。僕が具体的にやってるのは、Googleスプレッドシートに30分単位の枠つけて、30分やったら青く塗る、という方法。

 

方法はなんでもいいんだけど、カレンダーとか手帳みたいな日付がきっちり書かれているものを几帳面に日記みたいに使うと、隙間がどんどん空いてくのであまり良くないとは思ってて。3回分間が空くともう糸が切れちゃうんですよね。なので、カレンダー使うなら365日分を一日ずつ記録していくのが良いと思う。4/1分が4/5になっても終わってなければまず4/1分をちゃんと終わらせて4/1の欄に記録するという使い方。カレンダーと言うよりは365個枠があるノートとして使う。

 

で、勉強するのが重要なのではなく、記録をつけることを是とする。レコーディングダイエットと同じ理屈。まずはちゃんと記録を取る。サイト改善するときにはまずアクセス解析を入れる。工場改善するときにはまず生産性を数値化する。それと一緒で、データの可視化は改善の初歩。

 

これで記録を取ると、自分が如何に普段の学習時間を取れないかがわかるので、実際にとったデータを元に、少ない時間を何に充てるかを考えていく。優先順位がつけられるようになる。

 

もう一つ、重要なのはデータを記録する、見ることを継続すること。これは狙ってやったわけではなくてたまたまその方法を見つけただけなのだけれども、ひとつ工夫があって、それは趣味の記録も同じスプレッドシートで管理すること。

 

僕の場合は、1日一冊漫画を読む、7日に1本映画を見る、とかを決めて同じスプレッドシートで管理していて。漫画を1冊読むと青いセルが1つ増えて、映画を見ると青いセルが7個増える。

趣味の記録を同時に管理するメリットは2つあって、一つは遊びすぎないように自分を律することができる。勉強は量を増やすためにデータをとる、遊びはやりすぎないようにデータを取る。

もう一つは、遊びの時間を記録することによってこの管理表を見る習慣がつく。特に、漫画を読む、くらいサクッとできる遊びを入れることで、見る回数が劇的に増える。これは狙って入れたわけではないんだけど、結構大きな効果があった。

 

 

ということで、まとめておくと。

  • 勉強したいと思ったら生活習慣のデザインをしよう
  • まずどのくらい時間を取れるのかデータ化するところから始めよう
  • データを見る、記録することだけを日常の中に組み込むところから始めよう

 

といった感じですかね。方法論は各自で考えればいいと思うんだけど、継続のハードルはできる限り下げたほうがよいと思うんですよ。勉強を継続するのしんどいんだけど、データを記録する、見るというだけなら15秒で終わる。というか15秒で終わるレベルまで下げないと続かない。

 

1日15秒ですら、毎日継続するの結構しんどいですよ。だからこそ、生活の中にどう組み込んでいくかが重要。何が組み込めて何が組み込めないのか、自分の生活をよく理解しないとできないんですよね。

 

ということであまり書かない気がする自分との戦い方の話でした。

【読書記録】「劇薬」の仕事術

 

 マクドナルドを復活させた人の本。

 

先日講演があって。見に行くにあたり、事前課題として読みました。大きく気になったのは3つ。

  1. P&Gやばい
  2. マクドナルド凄い
  3. ていうか総合力がやばい

P&Gやばい

P&Gってマーケの世界だとめちゃくちゃ有名で、元P&Gの人が世界中で活躍しているからP&Gマフィアという言葉があって。日本人のマーケ本読むととにかくP&Gが出てくる。過去にもこれとかこれとか紹介したけれど。とにかく組織としてちゃんとしてるんだよね。ビジョナリー・カンパニーにも挙げられているし。

 

激務とかも言うけど、それ以上に組織の文化がちゃんとしている。目標設定だったり、レビューや振り返りの文化だったり、人を育てる文化だったり、個人の習慣だったり。この文化が人を育て、組織を成長さえるとともに外に人材を輩出することになり、それによって人脈がうまれ更なる成長へとつながるという完全な正のループができている。

 

そしてP&Gが恐ろしいのはこの文化を百年以上世界中で維持し続けているところなのだろう。やばい。

 

マクドナルド凄い

著者の足立さん自身の成果として最も華々しいのはやはり日本マクドナルドの立て直し。本のタイトルも「劇薬」だし、派手な飲み会のエピソードなどもあって、わざと破天荒な印象を与えようとしているようにも見えるのだけれど、やっていることはすごくまともなんだよね。もっというと、まともになるまでやっているとも言えるかもしれない。

 

破天荒的な部分でいうと、結構会社のルールとかレギュレーションのギリギリのところを攻める、とかってことはしているのだけれど。ただ、そういうのも面白おかしく言っているだけで、中身は極めてちゃんとしている。

 

イデアを大量に出して、大量のアイデアを色々な人にぶつけて、順番に実験して、全て振り返って考察して。そういうPDCAを同時に何周も大量に行っている。言ってしまえばそれだけなのだけれど、その全てを徹底的に高い質でやっている。それをやる組織を作る。短期間できっちり成果を上げる。継続するための組織を作る。すごくシンプルなんだけど、それを実行できるのが本当に凄い。

 

ていうか総合力がやばい

とはいえ、やはり激務飲み会でこれを実行してきた、というのはやはり時代の流れもあってあまり真似できないところだよなあとは思う。この働き方で大病をしなかったのは単なる偶然に過ぎないのだろう。

 

ただし、マクドナルドのキャンペーンは「怪盗ナゲッツ」とか「マクドナルド総選挙」とか、思いつきみたいに思える部分はかなりあるのだけれど。その裏側にきっちりとコンサル的なロジックがあるところは忘れちゃいけないよなあと思う。ともすればアイデアと派手な経歴ばかりがフィーチャーされちゃいそうだけど、その裏側にはちゃんとしたロジックがある。

 

ロジックがあった上で、感情に訴える部分であったり、行動力であったり、健康であったり運も含めて、全部積み重なって成果が生まれているという点で本当に凄いと思う。こういう「凄い人」の講演というのは何度も聞いてきたのだけれど、その中でも上位に入る凄さ。

 

ということで、とても良い本&講演でした。

GAFAの真似事をする人たち

 

the four GAFA 四騎士が創り変えた世界

the four GAFA 四騎士が創り変えた世界

 

 

 

最近増えてる気がするんですよね。というか増えてるんですよ、私の観測範囲では。

 

別にこれはGAFAに限った話ではないのだけど。競合をリサーチして同質化をしながら機能やサービスをアップデートしていくのは大事です。とても大事です。

 

でも、なんか真似方が間違ってることが結構あると思っていて。なんか表層的になってしまうんですよね。

 

なんで表層的になってしまうのかを考えると、戦略や戦術を真似するのは簡単だけどその根本にある価値観を真似するのは困難である、という事に尽きるのかな、と。

 

 

7Sってあるじゃないですか。マッキンゼーフレームワーク。あれがすごく良くできているな、と思ったのがここで。

 

https://mba.globis.ac.jp/about_mba/glossary/detail-12513.html

 

StrategyとかSystemは変えるのが比較的容易なので、他社の真似をするときってここから真似しがちなんだけど。

 

本来的には、Shared Valueがあって、そこにStyleやStaffが追随し、Skillが整ったあとに戦略がある、というか。ソフトの4Sのほうが変えるのが難しいのでハードの3Sをソフトに追随せざるを得ないのが実情なのだと思う。

 

これはビジョナリーカンパニー(ジム・コリンズ)でもほぼ同じことを言っていて、ビジョナリーカンパニーでは「適切な人をバスに乗せてからどこに行くかを決める会社が伸びる」と言ってるんですよね。

 

この順番を間違えて戦略戦術を真似すると、StaffとStrategyのミスマッチが起きた状態が生まれる。まずStaff が弱くなっていって、当然Staffが弱体化するというのはSkillも同時に弱くなっていき、経営基盤そのものが揺らいでいくのだなぁと思うのです。

 

Shared ValueやStyleを変えるのは10年単位の時間が必要になるので、普通の会社は変わる前にStaff が抜けて結果が出なくなり、社長が入れ替わるほうがスパンが短くなるのだろう。

 

そして厄介なことにこのソフトの4Sというのはバランスシートに書かれない資産なので、資産が目減りしていることに気づけないんだなあと思うんですよね。現場感の薄い経営陣には殆ど見えず、当然株主にはもっと見えない。頭数くらいしかわからない。

 

ということで、真似をするのは別にいいのだけれど自社向けにローカライズするのはとても重要で、ローカライズする際には自社のソフト資産をよく考えてからやらないといけないなぁというのが最近の学び。

 

泥舟の上でそんな事を考える今日このごろ、よそはよそ、うちはうち、隣の芝は隣の芝として生きていきたい所存。