データエンハンサーの戯言置き場

データサイエンティストを挫折した人がデータとアナリシスのエンハンスメントについて考える

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自己紹介

某インターネット企業にてデータアナリストを経てデータサイエンティストになれず、データエンハンサー(自称)、アナリシスエンハンサー(自称)をやっております。 ブログの内容は個人の意見・見解であり、所属組織の意見・見解とは異なる事があります。




データエンハンサーとは

自称です。

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【読書記録】ハイパワー・マーケティング

 

新訳 ハイパワー・マーケティング あなたのビジネスを加速させる「力」の見つけ方

新訳 ハイパワー・マーケティング あなたのビジネスを加速させる「力」の見つけ方

 

 ハイパワーです。めっちゃ強い。

 

2000年に出版された本の、2005年に訳されたやつの、2017年の再訳。05年のときには一部削られていた模様。00年に出版された本が、わざわざ17年に再度翻訳されるあたり、これが名著であるということの証明である。

 

中身自体は、これもデータドリブンマーケティングみたいな感じなんだけど、マーケティングの教科書って感じ。当然00年の本なので、新しい手法とかが入ってるわけではなく。そもそものマーケティングに向かうマインド、考え方を書きつつ、具体的な手法も解説している、という感じ。

 

わざわざ再訳までしているので、当然色褪せるようなものではなく。むしろ至極当然の、だけどきっちりマーケティングの軸のようなものが学べる感じ。そもそもマーケティングを行う上でまず何から考えるべきなのか。意外とちゃんとそもそも論のところに戻ってくる事無いですよね。特に日本のマーケターは。その、そもそも目の前にある商品、その商品を買ってくれるお客さんとちゃんと向き合える本になってると思う。

 

どちらかというとBtoB向け、という感じの書き方が多かったかな。営業職の立場で書かれているような部分も多い。もちろん広告だったりCRMみたいな文脈でも網羅されているし、webマーケにも多少踏み込んでいる。

 

やっぱり、広告代理店に丸投げは問題外として、手法にこだわったり、目の前の小さなPDCAを必死に回すのではなく、こういうところにたまに立ち返らないとシュリンクしていくと思うんですよね。ものを売ろうとするときには。そういう意味で、ひとつのマイルストーンとして使える良い本だと思います。データドリブンマーケティングと並んで読んでおくと良さそう。

 

 

データ・ドリブン・マーケティング―――最低限知っておくべき15の指標

データ・ドリブン・マーケティング―――最低限知っておくべき15の指標

 

 

【読書記録】いまさら聞けない ビットコインとブロックチェーン

 

いまさら聞けない ビットコインとブロックチェーン

いまさら聞けない ビットコインとブロックチェーン

 

 今更聞けなかったので読みました。coincheckの件が起こる前に買ったんだけど、見事にcoincheckのメンバーが書いてる本だった。

 

coincheckの件はあれだったんだけど、内容は結構普通にビットコインブロックチェーンにまつわる話が網羅されてる感じで、そんなに悪くなかったです。ちゃんとセキュリティだったりリスクの話も、規制の話も書いてあって、そこまで理解しときながらなぜあんなことに、、という感じ。

 

一方で、ブロックチェーンという技術の凄さはあちこちで語られるものの、何がどうすごいのか、社会にどういうインパクトがあるのか、、、というのはこれを読んでもいまいちわからず。というか世界のどこに行ってもないのかもしれないけど。そのあたりがいまいち腑に落ちないんですよねえブロックチェーン。仕組みはわかるけど、そのメリットがいまいちわからない。

 

仮想通貨というアプリケーションの魅力については、株だったり金(ゴールド)と比較したりしていてとてもよくわかるので、そういう意味では良い本だったと思います。少なくともこの本で基礎知識を入れた結果、coincheck騒動は理解できるようになりました。どうしてこんなことに。

 

今はどんどんビットコインの値段が下がっているところなので、そろそろ買ってみようと思ってます。2000円分くらい。

【読書記録】プロフェッショナルマネージャー

 

プロフェッショナルマネジャー

プロフェッショナルマネジャー

 

 はい。何か読んでて辛かった。読みにくさ的な意味で。

 

結構古い本なのだけれど、バイブルにしている人は多いやつ。帯にはユニクロの柳井さん。著者はITTの元社長。コングロマリットのトップ。

 

自分がこうなりたい、と思うのは勝手だけれど、他人にむやみに薦めてはいけない本。古い価値観の本なので、モーレツに働け、的な事が平気で書いてある。この本は日本が一番元気だった時代の本なので、日本企業を見習え、的なノリも多い。

 

ITTという会社の戦略はシンプルで、会社を買収する、買収した企業に経営者を送りこむ、ちゃんとした経営をさせる。結果にコミット。ドラッカーの「経営者は経営をしなければならない(Management must manage.) 」という言葉をある意味では盲信していて、とにかく数字をあげる事にこだわって経営をさせる。結果生まれたのが世界最大級のコングロマリット

 

冒頭にも書いたけど古い価値観なので、これを無暗に薦めてくる人間は危ないな、と思うのだけれど。一方で、ちょうど会社の立ち上げに関わっていたこともあって、なるほど、経営をするというのはこういうことなのか、と腑に落ちた部分もあり。経営者というのはつらいなあと、横目で社長の顔を見るのであった。

 

まあ一冊くらいこういう本を読んでおいてもいいよね。