データエンハンサーの戯言置き場

データサイエンティストを挫折した人がデータとアナリシスのエンハンスメントについて考える

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自己紹介

某インターネット企業にてデータアナリストを経てデータサイエンティストになれず、データエンハンサー(自称)、アナリシスエンハンサー(自称)をやっております。 ブログの内容は個人の意見・見解であり、所属組織の意見・見解とは異なる事があります。




データエンハンサーとは

自称です。

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【読書記録?】AIの遺電子

 

 基本的に漫画とか映画とかの紹介は、数を絞る方向でいるんですけど。これはちょっと別格というか、やっぱり気になるものなので書きます。

 

こないだ、イヴの時間 という映画を紹介しましたけど。同じようなジャンルで、AI/人工知能/アンドロイド/ヒューマノイドといったテクノロジーが存在する世界の日常を描いた作品。イヴの時間が、"強い"人工知能が存在する一方、その人工知能はあくまで人間の道具に過ぎないのに対し、AIの遺電子の世界では、人工知能に人権が与えられ、法律でその能力や使いみちを制限されているような世界観。

 

イヴの時間 ではアンドロイドに人権が与えられていないのに対し、AIの遺電子では一部が認められているあたり、イヴの時間のちょっと後の世界、というようにも見える。

 

中身はと言うと、人工知能が発展すると、人間は現代とは違う悩みを持つようになり、AIはAIの悩みを持つようになる。その色々な悩みを、1話完結で、解決したり、解決できなかったり。そういう話。

 

個人的にこの作品が面白いと思うのは、人工知能にもいくつもの種類があって。人間と同じような見た目で同じように活動する"ヒューマノイド"や、"プログラミングされた"会話能力だけがあるぬいぐるみとか、人間と同じような見た目で同じように活動するけど自分の意思を持たない"ロボット"とか。そういう、知能や見た目による微妙な差を、十数ページの物語として簡潔に表現しているのがとても印象的。

 

人格のバックアップは許容されるべきか、ロボットの五感はどれだけ人間と近づくべきか、人間は人間に近いものにどのような感情を抱くのか。SFスーパーバトルものとか、SF大冒険譚とかと違う、近未来の日常における倫理の物語は色々な学びと疑問を与えてくれる気がしますね。

【読書記録】ビジョナリー・カンパニー

 

ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則

ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則

 

 古典。

 

古典というには新しいかもしれないけど決して最近の本というわけではないかな。2週間かかりました、読むのに。

 

古典といえるくらい古い本だと思うんだけど、古さを感じさせない普遍性がありますね。一点だけ、古さを挙げるとするならモトローラがまだ元気だった頃の本、というあたりでしょうか。英語原書の割には読みやすくて(というかドラッカーが読みにくいだけかもだけど)割とすんなり頭に入ってきますね。

 

「ビジョナリー・カンパニー」とは何か、どういう企業か、というのを、経営者にアンケートした結果を元に分析対象企業を選定し、多面的に分析している本。この分析自体もとても科学的で、分析方法自体が勉強になる感じ。最後の付録のところでちゃんと、今回の分析における不確かな点まで書かれていて、さすがの完成度。美しい。

 

読んでて腑に落ちたというか、気になった部分は、これはあくまでビジョナリー「カンパニー」の分析であって、個人の成功などはその変数に過ぎない、という事。あくまで会社がビジョナリーであり、社会的意義を全うし、好業績であり続けるためにはどうあるべきか、という分析であって、個人の生活や成功などは必ずしもそこに相関があるわけではない、ということ。

ワンマン経営者は、本人は成功するかもしれないが、その経営者が引退した後に会社が衰退していく、というのは物語としてありがちだけど。その要因が、組織づくりや会社の仕組み作りの部分にある、というのはとても納得感が高い。

 

個人的には、今いる会社の経営陣はこういうことを考えてるのか、というのがとてもよくわかったので、今後はちょっと違った気持ちで仕事をできそうです。経営陣の発するメッセージの受け取り方が全然違ったものになりそう。

 

今後も何度か読み返そうと思います。そのうち。きっと。せっかく買ったし。

【視聴記録】インド・オブ・ザ・デッド

 

話題になってた これを見ましたよ。こんなに緊張感のないゾンビ映画初めて見ましたよ。主要メンバーの一人がどう見てもムロツヨシでした。インド映画見たのも初でしたが結構演出もちゃんとしていて、面白かったです。

 

ゾンビ系終末モノにありがちな要素を一通り詰め込んで、ゾンビの設定(生態?)を「映画でみた」で片付けるメタな表現とかでコミカルさを演出したりしつつ、挙句の果てにはグローバル化だ、と片付けちゃう感じですね。

 

最初1時間くらいゾンビ出てこないので、結構退屈な感じもありました。ありがちドタバタラブコメ、って感じ。前半は。後半急にロシア人が出てきてゾンビが出てきて、全く別の映画に変わる感。一貫してコメディなんだけど、後半に新キャラ投入することで、前半と後半で別の物語のように進行させたのはわざとだろうな。

 

なんか、初めて見るタイプの映画だった。見た後、時間を浪費した!って気分になれる、良い映画です。